レンフェ(国鉄)の駅

バルセロナ市内には、3つの国鉄の駅があります。
(ただし、国鉄が運営している近郊鉄道「セルカニアス」に関しては、この他にもいくつか駅があります。)

大きい順から、「サンツ駅」「パセイジ・ダ・グラシア駅」「フランサ駅」となりますが、最後の「フランサ駅」は、現在はほとんど使われていないので、実質的に先の2つについてだけ知識を蓄えておくと問題ないと思います。

 サンツ駅


(c) ルグリさん

バルセロナの「中央駅」的な存在です。とても巨大な駅です。

バルセロナを通るほとんどの列車はこの駅に停車し、バルセロナを目的地とする客はほとんどがこの駅で降りるので、駅内は24時間365日、大勢の人でごった返しています。とともに、その大勢の旅行者をカモにしている悪い人たちも常に徘徊しているので、24時間365日、いつ何時でも常に警戒が必要です。

特に、どうしても警戒心が緩くなりがちな、夜行列車の出発前や到着後が要注意です。この駅で夜行列車を利用なさる方、「サンツ駅では、悪い人たちが常に旅行者のスキを狙っている」という事実を頭の片隅に入れておくようにしましょう。

といっても、さすがに中央駅なので、首締め強盗などの荒っぽい犯罪はあまり起こりません。犯罪のほとんどが、置き引き・スリ等の、旅行者の油断やスキを突くものです。よって、警戒心さえ持っておけばそれほど問題ないと思うので、必ず警戒心だけは忘れないにしましょう。

サンツ駅の中の設備

旅行者向けの施設としては、両替所・ATM・観光案内所(ホテル斡旋サービスあり)・コインロッカーなどがあります。両替所は、バルセロナの地元の銀行がやっているところなので、別にレートは悪くありませんが、大量に両替するなら街中の大銀行(BBVAなど)に行った方がいいかもしれません。
コインロッカーは、ありえないくらいたくさんあるので、満杯になる心配はまずないと思います。

サンツ駅のコインロッカー

(c) ルグリさん

ちなみに、写真を見て分かるかと思いますが、24時間営業ではありませんのでご注意下さい。

飲食施設は、いくつかのバルとマクドナルド、パン屋さんがあります。マクドナルド以外は、全体的に値段が高め、というか正直ボッタクリなので、節約したいなら、市内で飲食されることをお勧めします。

なお、サンツ駅の東口にpl.paisos catalanesという広場があるのですが、その一角に大きなスーパーがあります。ここは非常に普通の値段なので、もしサンツ駅周辺で飲食物等を調達する必要がある時には、ここを利用してもいいかもしれません。

あとは、やるせないゲームセンターややる気のないCDショップ、商売する気のないカバン屋さんなどがあって便利です。

サンツ駅と市内とを結ぶ交通機関

地下鉄なら、3号線と5号線が通っています。

ランブラス通り、カタルーニャ広場、グラシア大通りなど、市内の中心部へは3号線で一本です。よって、ほとんどの旅行者はこの3号線を利用することになるのですが、それだけに、3号線のその区間(サンツ駅〜市内中心部)では、スリ・ヒッタクリが頻発します。重い荷物をお持ちの方、特にお気をつけ下さい。
5号線は、サグラダ・ファミリアなどに直行する際に使えます。

市バスもあるにはあるのですが、北部サリア地区や西部オスピターレ地区に行く路線ばかりで、市内中心部に行く路線はありません。旅行者の方がお世話になることはないような気がします。

あと、国鉄の近郊線「セルカニアス」も通っており、空港や北バスターミナル(Arc de Triomf)駅などへ行く時に使えます。

しつこいようですが、
サンツ駅を利用する際には、サンツ駅を完全に離れるまでは気を抜かないで下さいね。

ホテル

早朝・深夜にサンツ駅に着いた場合、安全を第一に考えられる方なら、サンツ駅の中にあるホテルを利用されてもよいかもしれません。

Hotel Barcelo Sants

駅の真上にあるため、迷うことはまずありません。
ただ、そうはいっても、列車を降りて、一度コンコースを経由してホテルに向かわねばならないので、くれぐれもホテルの部屋に入るまでは気を抜かないようにして下さい。

あと、駅を出てすぐのところに、Hotel Expoというホテルもあります。
上のバルセロ・サンツよりもかなり安いです。

Hotel Expo

ただ、少し歩くので、利便性だけを考えると、バルセロ・サンツの方をお勧めします。

※早朝出発・深夜到着される場合は、「深夜〜早朝の交通機関」のページもご覧下さい。

●2003年11月:さぎりさん●
サンツ駅からグラシア通りのホテルまでのタクシーは、少し道が混んでいて、スーツケース2個をトランクに入れてもらったのとチップを含め8ユーロでした。タクシーの運転手さんは良い方でした。


 パセイジ・ダ・グラシア(Passeig de Gracia)駅


(c) junさん

繁華街のど真ん中にある、知られざる国鉄駅です。

「サンツ」という横綱級の知名度には遥かに及びませんが、実は、この駅は鬼のように使える駅なんです。

なぜかといいますと、

カタルーニャ広場やランブラス通りに近い

小さな駅なので、サンツより断然駅内での移動距離が短い

2つしかホームがないので、乗り場がサルにでも分かる

サンツと違って、あまり混雑していない

観光客が少ないので、あまり危ない人もいない

サンツと違って、切符売り場がそれほど混んでいない



という数々のアドバンテージがあるからです。

こういった非常に素晴らしい駅でありながら、このパセイジ・ダ・グラシア駅には、基本的に全ての列車が停車します。グレートです。

という訳で、シトラスは、国鉄に乗る際には、基本的にサンツではなくこのグラシア駅を利用することを強くオススメします。この駅の便利さを知ってしまうと、電車に乗るために、わざわざサンツまで行くのがバカバカしくて仕方がなくなります。
このページを読んだからには、可能な限り、この駅を利用するようにして下さい。

あと、この駅では、国鉄の切符を予約・購入することも出来ます。サンツ駅発のチケットももちろんOKです。この駅は繁華街の中にあり、さらにサンツより断然空いているので、ここで買わない手はありません。

駅の位置

文章で書くと、こんな感じになります。

スペイン内陸部・・・サンツ駅・・・グラシア駅・・・フランス方面

グラシア駅には、全ての種類の列車が停車しますので、「サンツ駅始発」の、「スペイン内陸部行きの列車(「アルタリア」含む)」以外は、全てこのグラシア駅にも停車する、ということになります。

フランス方面(フィゲラス・ジローナ)に行く際はもちろん、スペイン内陸部に行く際にも、サンツ駅始発でなければ、この駅から乗ってしまいましょう。

では、ついでに地図も載せておきます。



ランブラス通り、カタルーニャ広場、グランビア、いずれにも近いです。

切符の購入

上で書いたとおり、切符を購入することが出来ます。

窓口は10個ほどあり、向かって右半分が「翌日以降のチケット窓口」、左半分が「当日のチケット窓口」となっています。間違えないように気をつけて下さい。

普通はいつ行っても順番待ちができているので、日本の銀行のような「順番を記したカード」を引き、自分の順番を待ちます。そして、その番号が電光掲示板に表示されたらその窓口に向かいます。

この駅のの係員は、サンツの駅員に輪をかけて英語を話せないので、スペイン語が分からなければ筆談がお勧めです。

駅の中の設備

ホームに簡単な自販機がある以外は、特に何もありません。

といっても、繁華街の中にあるので、何か必要なものがあれば、駅の外に出て買えばよいと思います。

・・・まぁ、この駅はとりあえず便利な駅なので、フランス方面とバルセロナ間を移動するときには、一度試しに使ってみて下さい。

●2002年9月:eskaitoさん●
パセイジ・ダ・グラシア駅には2つしかホームがなく、各ホームにモニターがあって、時刻や途中の停車駅が全て表示されているので、自分の乗る列車がすぐに分かります。個人的には、サンツは人もホームも多いので、パセジ・ダ・グラシア駅なら立地も良いし、分かりやすいと思いました。

●2002年9月:みなこさん●
パセジ・ダ・グラシア駅の件ですが、確かに、以前サンツ駅を利用した時は、どのホームに下りていいものなのかちょっと迷うくらいホームの数が多かったのを覚えています。それに比べて、パセジ・ダ・グラシア駅はサンツ行きが1番線で郊外行きが2番線とわかりやすいですね。
切符売り場もこじんまりとしてるので、、間違った切符売り場に行っても、「地方線切符はあっちよ」とすぐに教えてもらえます。何より切符が並ばずに買えるのがいいですね。私もパセジ・ダ・グラシア駅の利用をお薦めします(^-^)

●2002年12月:ジェンさん●
私はフランスのモンペリエから入ったんですが、バルセロナでは、シトラスさんお奨めのPassage de Gracia駅を使いました。便利で良かったですよー。

●2003年10月:kimikoさん●
情報を参考に、パセイジ・デ・グラシア駅を利用して、フィゲラスのダリ美術館に行ってきました。ご推奨のとおり、とても便利でした!でも、地下鉄駅が3路線乗り入れてますけど、(L2,L3,L4)そのうちL4以外はとっても歩かされます。

●2004年1月:ららさん●
パセイジ・デ・グラシア駅は確かにすごく便利でした。
ホームが分かり易いのはもちろん、すいていたので席も余裕で座ることができて快適でした(次のサンツ駅では大勢乗ってきたので座れなかったかも)。


 フランサ駅

ほとんど使われていない駅です。
1時間に1本程度、思い出したように列車が発着します。

長距離列車や主な観光地への列車はほとんど発着していないので、旅行者が使う機会はまずないかと思います。

なお、この駅の近くには、アフリカや中東からの移民の人々が集う「移民局」がありますので、ちょっと怖いです。用がなければ近づかない方がベターでしょう。

●2004年10月:ヨリさん●
ゴシック地区を散策中、トイレに行きたくなったのですが、手近な所にフランサ駅しか無かったので、入りました。
この駅は、窓口がひとつしかなく、駅員さんもやる気がなさそうでした。自動・有人の改札もなく、ホームまでノーチェックです(窓口はホームへの入り口と少し離れています)。
電車を待っている人は8人しかおらず、メトロ・レンフェのどの駅よりも重い雰囲気がありました。

駅舎はきれいで、掃除夫がモップ掛けしていました。
ここのトイレには、トイレットペーパー・個室内のゴミ箱・荷物掛け・便座がありません。でも水は勢い良く流れます。エアータオルもありました。掃除もちゃんとしてあります。
観光客なら、フランサ駅を使うことは無いでしょうし、シトラスさんの仰るとおり、駅周辺も何となく危険な香りが漂っています。私のような非常時の一時利用でも、あまりお勧めできません。


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